いのちの遊び場 クラゲ館イメージ

SIGNATURE PAVILION CONCEPT いのちの遊び場 クラゲ館 コンセプト

いのちが躍る、いのちが歌う、いのちがひらく 〜 STEAM:ワクワク!を探す旅へ 〜

私が担当する大阪・関西万博テーマ事業「いのちを高める」の英訳は ”Invigorating Lives”(いのちを元気にする)。

内容は、「遊びや学び、スポーツや芸術を通して、生きる喜びや楽しさを感じ、ともにいのちを高めていく共創の場を創出する」というものです。

こうした内容を受け、テーマ事業「いのちを高める」では、万人万物の創造性の民主化を目指して、会期前からさまざまな活動、催事を仕掛けていきます。

テーマ事業「いのちを高める」シグネチャーパビリオンの名称は「いのちの遊び場 クラゲ館」、愛称クラゲ館。

クラゲというモチーフは、2020年から2021年にかけて、中島さち子・小堀哲夫を中心に、多様な方々と共にゆるやかに小堀哲夫建築設計事務所で開催された「闇鍋会議」の中で生まれてきました。

闇鍋会議には、芸術家や数学者、教育者や建築家などなど、多様な方々が集まり、「万博とは何か」「なぜ今万博か」「いのちが高まるとは何か」「いのちや創造性とは何か」などの問いに対して、みんなで自由に語り合う場となっていました。

その中で、ある時、「いのちや創造性にとって大切なものは、<揺らぎのある遊び>である」という議論になりました。

創造性にとっては、決まりきった遊びではなく、砂場や森の中で遊ぶような、揺らぎのある遊び(余白)が大切である。

そして、いのちにとっても、おっちょこちょいな人や動きたくない時もあることが実は大切で、多様性こそがいのちを突然の災害などに対しても耐えうるものにする力だ。といった話が出てきました。

揺らぎのある遊び、建物も生きている、中に入った一人ひとりこそが爆発的な創造性を有するいのちである:コンセプトとして透明性がほしい、時に言葉にならない説明できないもの(五感・身体性)にこそ大事なものがあるのでは?・・・などの会話の中からふと立ち現れた「クラゲ」というモチーフ。

その後、皆で太陽の塔の生命の樹を見に行くと、なんとそこには(誰も知らなかったのですが)大きなクラゲとクラゲになる前のポリプがドンといました。

クラゲは、皆の中にある創造性やいのちの象徴であり、時に説明できないものを表す象徴です。クラゲ館の真ん中には、創造の木がそびえています。

クラゲ館には、STEAM(Science、Technology、Engineering、Arts、Mathematics などを表す創造的・実践的・横断的な学び。科学者や芸術家や発明家のような生き方)のワクワク!も詰まっており、五感の遊びを通じて、何か思わず一歩踏み出したい気持ちになってくれるといいなと願いながら、鋭意皆で作っています。

それはPlayful STEAM Revolution(創造性の民主化)の旅路を象徴する場でもあります。

テーマ事業「いのちを高める」は、万博という機会を活用して、さまざまな学び・遊び・創る・生きるの大変革を仕掛け、世界中をかき混ぜ、つないでいきます(0−120歳児の未来の地球学校構想)。

創造性やいのちを象徴するクラゲ館は、中島と、「共創」の建築家小堀哲夫の建築設計事務所、大和ハウス工業、フジタ、Tom Architectsら、さらに大日本印刷、東武トップツアーズ、ミズノ、ひかりのくに、リネットジャパンリサイクル、リコー、立命館、ノーサイド(ひとつなぎカフェ)、世界ゆるスポーツ協会、ダイアローグ ・ジャパン・ソサエティ、ミリエーム、クチュールデジタル、八芳園、未来の地球学校のみんな、さまざまな音楽家や数学者、民俗芸能者、先生、こどもたち、主婦の方々、おばあちゃんおじいちゃん・・・などなど多くのクラゲ仲間、そしてきっと「あなた」との協奏により、誕生します(2023年10月1日夢洲で施工開始)。

みなさまに旅路のどこかで、あるいはクラゲ館でお会いできます日を ”クラゲ” 一同、楽しみにしております!

2025年日本国際博覧会
テーマ事業「いのちを高める」
プロデューサー

中島さち子

テーマ事業「いのちを高める」シグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」プロモーション動画

EXHIBITION STAGING CONCEPT 展示演出コンセプト

クラゲ館では、「五感(特に聴覚・触覚・嗅覚)や身体性」など言語にならない体験や「一期一会の揺らぎのある遊び」を大切にしています。真ん中には創造性の象徴としての創造の木があり、STEAMの揺らぎの遊びがあり、同時に、みんなが短冊にメッセージを残しCo-Kurageを生み出していくことで一緒に創る共創・協奏もあり、いのちのグワっとした感覚もあり、自分の内へと向かう場もあり、祭りもあり。

そして、ここは、創造性の民主化や、世界中を創造の歓びでつなぐ「未来の地球学校」構想の象徴の場でもあります。

クラゲ館は、大きくプレイマウンテン、2階の(創造の木を中心とする)五感の遊び場、そして1階のいのちを研ぎ澄ます場とクラゲ祭りの場に分けられます。一歩ずつ踏み出しながらいのちを高めていく過程は「茶室」に至る道筋にも似ています。

*クラゲ祭りの舞台では、生演奏と世界のさまざまな祭り:民族芸能と参加者が三位一体となり、一期一会の祭りを繰り広げます。

*応接室は、実際に、お茶室のコンセプトで生み出されます。

クラゲ館では未来の地球学校などさまざまな世界との共創・協奏が仕掛けられ、ものづくりの歓びが溢れます。時に技術も魔法となり創造性に火をつけ、時に音楽や踊りも湧き出るいのちの遊び場 クラゲ館。

ここは、例えば見えない方、聞こえない方、車椅子の方、病気の方、おばあちゃんおじいちゃん、赤ちゃんなどなど、多様な方々(マドラー)が関係性をかきまぜながら、共に創造の歓びを共有するインクルーシブな場・機会でもあります。

・・・共に、ワクワクの(創造性の民主化への)旅へ、出かけませんか?

展示演出コンセプトイメージ

Thematic Project Producer ”いのちを高める” いのちの遊び場 クラゲ館 プロデューサー

中島さち子

万人万物のいのちにはかけがえのない多様で爆発的な創造性があると信じる。高校時代数学オリンピックでインドやアルゼンチンで世界中の数学好きや多様な文化に出会い、大きく人生観が変わる。東京大学では数学を学びつつ、ジャズなどの音楽に出会い、一転音楽の道へ。2017年には株式会社steAmを創立し、国や自治体のさまざまな教育変革委員や事業に携わる。

現在は、音楽・数学・教育・メディアアート・経営などを人生をかけて模索しつつも、創造や生きる歓びが皆に開かれた社会や文化(創造性の民主化)、Playful でインクルーシブな世界を目指す。地球全体を0-120歳のこどもたちの学び遊びの場と考え「未来の地球学校」構想を打ち出す。2022年には、一般社団法人steAm BANDを鈴木寛会長理事と共に設立。

本万博では「本音の協奏」や「社会のさまざまな関係性をかき混ぜる(マドラー)」ことを大切にしている。見えない方、聞こえない方、車椅子の方などもクラゲ館構築に大きく寄与している。

さまざまな楽器の音楽家で構成された、STEAM的に五感を通じて参加型で楽しむ”クラゲバンド:五感協奏VIDA”を率い、世界中の祭りや各地の民族芸能へ深く関心を持つ。

大阪・関西万博テーマ事業 「いのちを高める」プロデューサー

中島さち子

ジャズピアニスト(作曲家)・数学研究者・STEAM教育者

株式会社steAm CEO、一般社団法人steAm BAND 代表理事、株式会社 STEAM Sports Laboratory 取締役

1979年大阪生まれ。内閣府 STEM Girls Ambassador。国際数学オリンピック金メダリスト。

New York University Tisch School of the Arts, Interactive Telecommunications Program(メデイアアート)修士

東京大学理学部にて数学を専攻しつつジャズに出会い、一転音楽(Piano)の道へ。音楽・数学と並行して株式会社steAm や一般社団法人steAm BAND を立ち上げ、多様な「好き」を基軸にしたSTEAM教育を推進。

文部科学省:中央教育審議会他、経済産業省:未来の教室・産業構造審議会他、内閣府CSTI、文化庁:文化経済部会他、など国や自治体の教育変革に関わる委員会や実証事業に多数携わる。

東京大学大学院数理科学研究科や明治大学MIMS(先端数理科学インスティテュート)にて数理・芸術学際研究に携わる。

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KURAGE PROJECT LOGO SYMBOL STORY クラゲプロジェクト シンボルストーリー

クラゲプロジェクト シンボル

テーマ事業「いのちを高める」:通称クラゲプロジェクトでは、社会や文化における<創造性の民主化>を目指して、多様な0-120歳のこどもたちとともに、さまざまな活動を行っています。

私たちの活動や思想を象徴するクラゲプロジェクトのシンボル(ロゴ)を作るにあたり、私たちは一人の特別なアーティストやデザイナーにお願いするのでなく、一人一人が生きていて、出会って、存在を感じあう中で即興的・偶発的・創発的に生まれた一期一会の場から、万葉集の「詠み人知らず」のようなシンボルを見出すような<参加型デザイン>の形を生み出せないか、と考えるようになりました。

そこで、2023年1月25日、東大阪市にあるコミュニティスペース「ひとつなぎカフェ」(運営:障がい福祉サービス企業「ノーサイド」)にて、多様なクラゲチームが集い、午前中はクラゲ館模型を見ながら多角的に議論、午後には即興ライブペインティングを開催しました。午後は、見えない方、聞こえない方、車椅子の方、シニアの方、さまざまな業種の(協賛・協働)企業や音楽家、先生、アーティスト、こども、研究者・・・などなど多様なみんなが集い、盲目のピアニストと中島らクラゲバンドの即興音楽とともに、みんながペンキでドロドロになりながら五感の協奏!を行いました。雪などで来られなかったメンバーもオンラインでその様子を楽しみ参加しました。

そこで偶発的に生まれた壁面三面や床中にわたる巨大な作品原画から、いくつかのパーツを抽出しました。その中から「パビリオンの建物やクラゲに見える」「大きな人と小さな人が翔るよう」「包容力やいのちの包括を想起させる」など、プロジェクトやそのコンセプトにリンクする当イメージに票が集まり図案が決定!

「特別な人だけではなく皆が参加して形づくる」という思想(参加型デザイン)をクラゲシンボルの制作から実行しました。

・・・本クラゲシンボルは、私たちみんな、そして未来に出会うであろう新しい多様な仲間たちのいろんな想いと願いを象徴しています。

「いのちを高める」
クラゲプロジェクトシンボル8色

表示色は以下 8 色を使用します。「8」は、「あらゆる方向」や「世界」を表す「八方」「八紘」、「すべて」や「数が多い」などの意味を持ち、縁起が良く、日本においては古来より「聖数」とされています。世界中すべての「0 歳から120 歳児」の人々と共に在るクリエイティブなインクルーシブ社会を目指す当プロジェクトを象徴します。

  • つつじいろ わくわく楽しい
  • もえぎいろ 可能性
  • きくいろ 子どものこころ
  • しゅいろ いのち
  • みどりいろ 成長
  • そらいろ 創造性
  • あいいろ 探究
  • だいだいいろ コミュニケーション